初めてのダンスの舞台鑑賞

あともう少しで開演する、というとき、
徐々に客席から音が消えていった。
これから始まる舞台への期待からなのか。
シーン、とした。
おもわず呼吸を深く、深くして待ってた。


たっきょさんおすすめの舞台
ローザス の デッシュ という作品。

まず衣装がすごくイイ。
オレンジに見えたほうのが私は好き。
もう少し薄い、肌色に近いような色はまあまあ、ってとこ。
これは女性ダンサー二人の衣装で、
ザクザクっとした感じ、ナチュラルな感じの生地。
で、スカートにスリットが何箇所かはいっていて
動くたびに腿がみえたり、
スカートがゆれたりでキレイ。

まず好き、って思うのって
なにをみるときにも大事。

踊り始めたら、やっぱりオレンジのほうが
踊りも好き、なんて思う。
・・・ま、それがアンヌ・テレサだった。振付師。

今回は、ヨガの要素をとりいれ
音楽もそのようになっていた。
音がいい!

言葉通り、まんまヨガじゃあなくって、
あくまでもテーマにヨガを据えてるってことだった。
ところどころ、「もしやここ、アサナっぽい?」
とか思いつつみるのも
初めての踊りの舞台を観るのには助かった。

アンヌ・テレサ、一体いくつ?
ベルギーを代表するコンテンポラリーダンス
カンパニーみたいだから、それなりの年のはずなのに
踊り、踊ってた。
年じゃあないね。

踊りの部分は専門的なことが
まーーーーったくわからないけど、

3部は、音楽も変わって、男性のダンサーは、
まさに流れるような
すべてを円や螺旋でつなぐような
踊りだった。あんなふうに動けたら!
で、衣装がまたイイ。

ゆるゆるの長袖シャツとくるぶしが隠れそうなパンツ。
この衣装が、
流れる動きをより美しくみせてくれた。

ここが一番この舞台のなかでスピードがあったところかな。

ヨガ的、というかもっとひろい意味で
東洋的というかバリっぽい!って感じだったんだけど
全編を通して身体のうごきがゆっくりとしていて、
跳んだりはねたりっていう動きも少ない。
静止した動きのなかにも
ちょっと動物的な動きもふくまれていて
プリミティブっていうの?間違ってたらすいませんが
そこがすべての踊りの下敷きになっていたように見えた。

光のせいなのか
舞台のせいなのか
とても写真栄え、映像栄えするようにできていた。
写真栄えするってことは
美しい、ってことだ。
現代的な感覚で、踊りを捉えている。
ただ踊るんじゃなくて、こうみせたいっていう
そっちの意思。

舞台のどの場面でも絵になる。

初めての踊りの舞台、
「?」ってとこもあったけど
意味をなるべく考えないように観て来た。

ものすごくすばらしい、
っていうことが
私にはいままだわかりきっていないけど
本当に観にいってよかった。
じわじわときそうな気がしています。