伊坂幸太郎3冊目4冊目

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

伊坂幸太郎も4冊目まできた。
人気があるんだろう。BOOK OFFに売ってない。
売っていても高い。
それでも定価よりましなので、

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

を購入。

自分内ランキングでは「オーデュボンの祈り」の第一位はかわらず。

陽気なギャングが地球をまわすと、重力ピエロが踊る。

かるくて楽しいギャングの話。
この人の作品は、「わざと?」というくらい、話の展開が読める。
普通のミステリーファンならば。
だけど、勝負のポイントが「トリック」じゃあないんだなあ。

洒脱な会話と信念が作品を貫く。
やっぱり自分の感じている感覚ととても近くて、
気がついている人は気がついている、と思った。

だから、この人の小説は、「物語」。
私は、「物語」が好きなの。

この感覚、わかるだろうか。


たとえトリックがわかろうが、
たとえお話の先が少し読めようが
関係ない類の話。

桃太郎もハリーポッターも、二人のロッテも
名作は大概その範疇にはいるだろう。


「重力ピエロ」は、とても悲しい事件をきっかけに起こる家族の物語。
今までの作品よりも登場人物がぐっと少なく、
とっちらかった印象がない。
伊坂作品のなかでは、感情移入しやすい。
そして、ある4人の家族の、一人一人の信念。
お父さんが特にすごい。
ラストのお父さんのセリフと行動に、
会社で読んでたけど涙が浮かんで困った。

今のところ第2位は、この「重力ピエロ」。