新美南吉童話集 (ハルキ文庫)

新美南吉童話集 (ハルキ文庫)

いわずと知れた「ごんぎつね」の作者の童話集。
今読んでも本当にいいものはいい。

大人が主人公のお話を初めて読んだ。
これがまた。
生きるって悲しい。人間は弱い。
だけど、生きていく。
「和太郎さんと牛」が好きだ。
酔っ払った和太郎さんを、ちゃあんと家まで運んでくれる、よぼよぼの牛。
私も相棒になりたい。


こちらもとうとう3巻目。
じんわりと物語は動いている。

江戸の風俗って面白い。
女郎もいるけど男娼もいる。
ひなこさんが、あっけらかんとした「人間」をみせてくれる。
性について
「そんなにたいしたことじゃあねえ」
っていうのと、「うちの娘になにしやがる!」っていうのと、
両方あって自然天然なんだと再確認させてくれる。
画も、ほんとうにいいなあ。