後味が悪いと多数の人が感じるということ
昨日の夜、
- 作者: 高野和明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/08/10
- メディア: 文庫
- 購入: 19人 クリック: 91回
- この商品を含むブログ (217件) を見る
読了。
物語のクライマックス、そして謎があかされていくところ。
これは後味が悪いと感じる人が多くても仕方がないなあ。
物語としては私はこのストーリー展開に必然を感じたけど。
後味が悪くなろうとも、
犯罪や、その周辺のことにかかわりあった人間は
いやおうなく、なにか大きな運命の渦に引きずり込まれていく。
そういう意味で。
綺麗にばっかり終わってどうする!!
私はハッピーエンド好きだけど。
だけど、この話は別だと思う。
ミステリーのハッピーエンドってなんだろう?とも思うし。
人バンバン死んでることを扱った話だから。
文章に重みがある。
最近はじめて読んだ作家のなかでは一番老成している。
だから好き、とは違うのがおかしいけど。
たまには、こういう本を、たくさんの人が読むことで、
日本の刑法、死刑なんかのことを
一人一人が考えるいいきっかけになりうる本。
ベストセラーにも、江戸川乱歩賞受賞にも納得の一作。
宮部みゆきの嬉しそうに書いているあとがきもよかった。