2冊読み
昨日の続き、『人はなぜ宗教を必要とするのか』を読む。
著者は浄土真宗の信者の方。
だけど、一切、その自分の信じるものを押し付けるのではなく、
読者ひとりひとりが、もし望むのであれば、
自分にあった宗教を発見してもらえたら、という本。
特に、日本人にとっての宗教、を考える本。
それと、著者が一番詳しいのが浄土真宗ということで、
法然、親鸞の教えがよく説明される。
あと。近代日本の宗教のかわりをはたしたものはなにか?
ということには、福沢諭吉、志賀直哉の小説があげられる。
「無宗教」である、と日本人の多くの人がいう、その真意を
かいてあるくだりは、とても納得できるもの。
引用。
「創唱宗教」とは、教祖がいて、その教えを示す聖典の類があり、
その教えを信じる信者団体が存在する宗教のこと。
「制度宗教」「歴史宗教」『成立宗教」と学者は呼ぶ。
一方で、「自然宗教」は、自然発生的な宗教のこと。
「民間信仰」「民族宗教」と学者は呼ぶ。
先祖たちによって、暮らしのなかで伝えられてきた宗教心のこと。
そして、多くの日本人が「無宗教」といっているのは、
「創唱宗教」に対しての警戒心、嫌悪感などをもっている人がおおいせい
だと指摘している。私もその一人だ。
そのことを言葉で確認できたのはよかったと思う。
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 廣済堂出版
- 発売日: 1999/09/01
- メディア: 新書
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んもう。
なにこれ。最後が、終わってない。
続きを書くはずが、雑誌がなくなってしまったらしい。
そして、内容の重複ぶりを考えると、この話しから、あとで、
『神々の山嶺』『上弦の月を喰べる獅子』が書かれたんだろうと思う。
『上弦の〜』は、陰陽師しか読んだことがなかった時に、
サチに奨められて読んだら、ものすごい面白かった本。
螺旋。業。因果。宮沢賢治。海より来るもの。山。
これらが渾然となって、進化の旅と悟りや、悪の存在までが描かれていた。
大変な作品だ。
そして、もうひとつの『神々の〜』のほうに、山の男のことが描かれる。
その二つの作品の前の段階のもの、というほかない。そんな本。
最後、がっくりした。
終わらない本って、とまどってしまう。